フェルメール:模索の時
フェルメールの手法が大好きです。
1632年デルフトに生れたフェルメールは20代を迎えていました。
祖国オランダは独立を勝ち得てまさに自由を謳歌しようとしている17世紀半ば
フェルメールは迷っていました。
若くして画家を目指したものの自分の目標が見えない。
何か新しいもの、これまでにないやり方法を求めていましたが、
それが何かはわからない。
師は写実的な鳥の絵やガラス球をとおして見たような
デルフトの風景の絵の技法を伝授してくれたけど、
テーマだけは自分で見出すものとして何も語りはしなかった。
フェルメールは
①テーマを宗教画に探したが、失敗
・聖書(世界一売れた本)に題材をとって大きな絵を描いた
・先人の絵を模写した
・神話をモチーフにしてみた
がどれも飽き足らない・・・・私からしたら清少納言(風景描写)だけではつまんない
②実践1:趣向を変えてテーマを風俗画にして娼婦の館の様子を描いてみたら
・取り持ち女・・・これは面白いかもしれないと感じた。・・・この視点は紫式部(俗っぽい人間らしさ温度。人間の本質や光や苦悩など人間のリアルを描いている)
③フェルメールの決心
・宗教画と違うものを書こう!(人のぬくもり・温度)
・静かな室内空間を表現しよう!(シーンという無音の部屋)
④実践2:(人のぬくもり・シーンという音が聞こえる奥行きのある空間)
・ほおづえついて うたたねする女がいるシーン
・こちらの部屋と 向こう側の部屋
これが思いのほか難しい・(私は実はシーンという無音こそ大切だと思っている)
⑤ここで工夫
・椅子を配置
・タペストリーを広げたり
・一度背景に描いた人物や犬を消す
⑥フェルメールの結論 (私の挑戦)
・余分なものはいらない(必要なものだけ置く・キーワード)
・細部をいかに正確に描写するか(心・温度・光・影・風・ぬくもり)
・そして奥行きの表現をする (華があるシーンには花を)
まとめ
フェルメールは何回見ても飽きないし、発見があって楽しい!
「細部に神が宿る」と言われているし、
私にとっての真実とは、私が自分で観察したこと!
私が知りたい!面白い!と思える作品を書きます!